死刑判決

小学校の頃に読んだ科学雑誌に掲載されていた、目をつぶり、歯を食いしばっている瞬間を捉えた、あの空中浮遊をしている痩せこけた彼の姿と、それから十数年後のテレビに映っていたふくよかな彼の姿のギャップをいつも思い浮かべる。
ボクが小学校の頃から、彼は社会に対して恨みを抱いていたのだろうか。ひょっとしたら、そんな彼の「頑張っている」姿で、本気で人は空を飛べるのかもしれないなどと、ボクと同じように、子どもながらに、わくわくして読んでいた実行犯も居たのだろうか。