ホームレスに生きている価値はあるの?

少年達によるホームレスへの暴行や殺人事件が起きる昨今。
彼らの動機は「ホームレスに生きる価値は無いから」だということらしいです。
彼らがホームレスに対して生きる価値を勝手に値踏みするのは、彼ら自身の中に人間の価値判断がしっかり備わっているからに他なりません。
「今のうちから勉強しておかないとホームレスになっちゃうよ」といった親の言動、世間の風潮の蓄積がこうした犯罪を招いたと言っても過言ではないでしょう。
生まれてくる我が子にこういう質問をされることは、金と個人の贅沢に執着した醜い自分自身を突きつけられるのと同じくらい辛いことだと私は思うのです。
さて、万が一にも残念なことに「ホームレスに生きている価値はあるのか」と訊かれてしまったらどうしましょう。
子どものうちは私の保護下にあるわけで、仕事や住処の見つからない社会的弱者と比べて対した違いが無いことをまず理解させるべきでしょうか。それからホームレスの中には自ら社会から離脱して社会の恩恵を受けることなく一人で生き抜くことを選んでいる人たちもいることと、ごく一部のホームレスはダンボールや空き缶を集めに集めて下手したらお父さんよりお金を持っている方もいらっしゃる、なんてことも言うかもしれません。
しかしながら、本当にこの言葉だけは聞きたくありません。他人の価値を推し量ろうとする人間にはなって欲しくありません。